「同意モード(Consent Mode)」によるユーザーの意志を尊重したコンバージョンの計測

Google マーケティングプラットフォーム

2020年9月、GoogleはユーザーがCookieによる個人データの収集に同意しているか否かに基づいてコンバージョンを計測する粒度をコントロールする、「同意モード(Consent Mode)」を発表しました。

Google のGoogleタグマネージャーのプロダクトマネージャーであるスコット・ハーマン(Scott Herman)氏によれば、2020年は、世界中の多くの人々がこれまで以上にオンラインショッピングを利用するようになったため、デジタル広告のキャンペーンがオンライン販売を促進する上でどれだけ効果があるかを計測するニーズが高まったと言います。

さらに、ヨーロッパのデータ保護機関は広告主に対して、広告の配信や分析を行うために利用しているユーザーのウェブサイト上での行動データを使用する際に、ユーザーから同意を得ることを求めています。このことは、広告主が自社サイト上でユーザーがどのようにコンバージョンしているかを理解することに影響を与えます。

2020年9月、Googleは、Googleの広告システムをIABヨーロッパの透明性と同意フレームワーク(TCF)v2.0に準拠したことをお伝えしました。この枠組みに則ってユーザーの同意を得ることを選択した事業者は、Googleの広告システムが透明性と同意に関する規約を尊重するため、ユーザーのプライバシーに関するデータ保護機関の要請を遵守することができます。
TCF v2.0を使用しないことを選択した広告主のために、ユーザー同意ツールと並行してGoogleタグを使用する方法をより柔軟に提供する新しいソリューション、「同意モード(Consent Mode)」を導入しました。

「同意モード(Consent Mode)」では、グローバルサイトタグまたはGoogleタグマネージャーを使用している広告主向けに、広告および分析目的のCookieを管理する2つの新しいタグ設定を導入しています。これら2つの設定を使用して、ユーザーが同意の意思決定を行う前と後のGoogleタグの動作をカスタマイズすることができ、広告主が広告クッキーと分析クッキーのユーザー同意の選択肢を尊重しながら、コンバージョンをより効果的に測定するのに役立ちます。

Googleの広告プラットフォームで同意モードを使う

コンバージョンがどの広告キャンペーンから発生したかを特定することは、広告主にとって重要です。これにより、広告主はキャンペーンの入札をより最適化し、最高の成果を上げたキャンペーンに予算を再配分することが可能になります。「同意モード(Consent Mode)」を使用することで、広告主はコンバージョンデータの解像度を高めながら、ユーザーの同意の選択を広告Cookieに反映することが可能になります。

「同意モード(Consent Mode)」が実装されると、広告主は新しいタグ設定「ad_storage」にアクセスできるようになり、コンバージョン測定を含む広告目的のCookieの行動を制御することができます。ユーザーが広告Cookieに同意しない場合、Googleタグは広告目的でCookieを使用しません。

例えば、誰かがあなたのウェブサイトを訪問して、Cookie同意バナーで広告クッキーの使用について同意の選択をしたとしましょう。同意モードを使用すると、あなたのGoogleタグは、あなたのサイトがそのユーザーに対して広告目的でクッキーを使用する許可が与えられているかどうかを判断することができるようになります。ユーザーが同意した場合、コンバージョン測定レポートは通常通り継続されます。ユーザーが同意しない場合、関連するGoogleタグはそれに応じて調整し、広告クッキーを使用せず、代わりに、より粗い粒度でコンバージョンを計測します。

ソース:Measure conversions while respecting user consent choices
同意モードでは、ユーザーの同意の選択に基づいてGoogleタグの動作を分けることができる

「同意モード(Consent Mode)」を使用すると、Google広告、キャンペーンマネージャー、ディスプレイ&ビデオ360、検索広告360で実行されているキャンペーンは、広告クッキーに対するユーザーの同意の選択を尊重しながら、コンバージョンをレポートし続けることができるようになります。

また、キャンペーンレポートでコンバージョン測定を保持できるため、コンバージョンを適切なキャンペーンに計上させることができ、キャンペーンの入札を効率的に最適化することができます。

Googleアナリティクスで「同意モード(Consent Mode)」を使用する

「同意モード(Consent Mode)」はGoogle アナリティクスでも機能します。つまり、Google アナリティクスも広告Cookieに対するユーザーの同意を理解し、尊重することができるようになります。

例えば、Cookieによる個人データの収集に同意していないユーザーに対して「ad_storage」タグの設定が無効になっている場合、アナリティクスは広告Cookieを読み書きしないため、リマーケティングのようなGoogleのシグナルに依存するオプション機能が無効になります。

「同意モード(Consent Mode)」では、「ad_storage」タグ設定に加えて、広告主にGoogleアナリティクスCookieの使用を制御する「analytics_storage」という新しいタグ設定を提供しています。

例えば、ウェブサイト上のユーザーにGoogleアナリティクスCookieと広告Cookieの両方の同意を求めたとしましょう。「同意モード(Consent Mode)」を使用して、Cookieの種類ごとにユーザーが選択した内容に基づいてGoogleタグの動作を更新することができます。

アナリティクスは、「ad_storage」と「analytics_storage」のそれぞれの設定について、ユーザーの同意に基づいてデータ収集を調整します。例えば、ユーザーが広告Cookieに対する同意を提供していない(したがって広告目的でのデータ収集は無効化されている)が、アナリティクスCookieに対する同意を提供している場合でも、「analytics_storage」設定が有効になるため、広告主はGoogle アナリティクス上でユーザーの行動やコンバージョンを測定することができます。

始めるにあたって

「同意モード(Consent Mode)」は、ヨーロッパで運営しており、すでにグローバルサイトタグまたはタグマネージャーを使用している限られた数の広告主にベータ版で提供されています。この機能の詳細については、こちらのヘルプセンターをご覧ください。

「同意モード(Consent Mode)」の導入にご興味のある方は、Googleアカウントチームまでお問い合わせください。同意モードを実装するには、グローバルサイトタグまたはタグマネージャのコンテナの上に数行のコードを追加する必要があります。このプロセスを支援するために、Googleはいくつかの同意管理プラットフォームと密接に提携しています。いくつかのプラットフォームはすでに Consent Modeと統合されており、お手伝いする準備ができています。

ソース:Measure conversions while respecting user consent choices
すでに「同意モード(Consent Mode)」と統合されているConsent Management Platforms

ユーザーのプライバシーを向上させるために設計された変更は、デジタル広告のエコシステムに影響を与え続けています。広告主が取ることができる手順の詳細については、Googleのプライバシー・プレイブックをダウンロードしてご参考ください。また、プラットフォームを横断する広告や分析クッキーのユーザー同意の選択肢を管理し、尊重するのに役立つ新機能にもご期待ください。

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この記事を書いた人
杓谷 匠

1984年生まれ。2008年に新卒でGoogleに入社して以来、一貫して運用型広告の世界に従事。2010年にスタートアップに参画するも、川原で膝を抱える日々を経験。その後、Tripadvisor、Google、ATARAを経て、2019年に英国に籍を置く世界最大級のGMPパートナーJellyfishの日本法人の立ち上げに参画。

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