よりプライバシーに配慮したウェブへの道筋を描く

2021年3月、Googleのプライバシー・アンド・トラスト担当プロダクト・マネージメント・ディレクターのDavid Temkin(デビッド・テムキン)氏はプライバシーに配慮したウェブに向けたGoogleの取り組みについて発表しました。

あらゆるトピックの情報があらゆる言語で、何十億もの人々に提供されている今日のインターネットは、その経済的基盤としての広告を抜きにしては考えられません。しかし、私たちの業界は、ウェブ上の消費者に関連性の高い広告を配信するために努力してきましたが、その結果、サードパーティのCookieを通じて何千もの企業によって収集されるユーザーデータが急増し、プライバシーの観点から信頼性が損なわれています。

Pew Research Centerの調査によると、72%の人が、オンライン上での自分の行動のほとんどすべてが広告主やテクノロジー企業などに追跡されていると感じており、81%の人が、データ収集によって直面する潜在的なリスクはメリットよりも大きいと答えています。デジタル広告が、プライバシーや個人のアイデンティティがどのように利用されているかについて人々が抱く懸念の高まりに対応して進化しなければ、フリーでオープンなウェブの未来を危険にさらすことになります。 

昨年、ChromeがサードパーティCookieのサポートを廃止することを発表したのもそのためです。また、広告主やパブリッシャーに成果をもたらしつつ、匿名性を保護するイノベーションを構築するために、Privacy Sandboxで業界全体と協力しています。それでも、サードパーティCookieを代替のユーザーレベル識別子に置き換えることを計画しているアドテクノロジー業界の他の企業とGoogleが一緒になるのかという質問を受け続けています。本日、Googleは、サードパーティのCookieが段階的に廃止された後は、ウェブを閲覧する個人を追跡するための代替識別子を作成せず、また、Googleの製品でも使用しないことを明確にしました。

これは、他のプロバイダーがウェブ上の広告トラッキングのために、当社が提供しないレベルのユーザーアイデンティティを提供する可能性があることを意味しています。例えば、人々の電子メールアドレスに基づくPIIグラフなどです。このようなソリューションは、プライバシーに対する消費者の期待に応えるものではなく、また、急速に進化する規制に耐えるものでもないと考えています。その代わりに、当社のウェブ製品は、プライバシー保護のためのAPIを利用して、個人の追跡を防ぎつつ、広告主やパブリッシャーに成果をもたらすことができます。

プライバシー・イノベーションは、トラッキングに代わる有効な手段

人々は、適切な広告の効果を得るために、ウェブ上で追跡されることを受け入れる必要はありません。また、広告主も、デジタル広告の効果を得るために、ウェブ上で個々の消費者を追跡する必要はありません。

アグリゲーション、アノニマス、デバイス上での処理、その他のプライバシー保護技術の進歩により、個人識別情報に代わる明確な道筋が見えてきました。実際、FLoCの最新のテストでは、サードパーティのCookieを広告の対象から外し、代わりに共通の関心事を持つ大勢の人々の中に個人を隠すという、効果的な方法が示されています。FLoCベースのコホートは、Chromeが今月リリースする次期バージョンで、オリジン・トライアルを通じて一般に公開される予定です。また、Chromeは4月に新しいユーザーコントロールの第一弾を提供しますが、オリジン・トライアルの段階に達した提案が増え、エンドユーザーや業界からのフィードバックが増えれば、今後のリリースでこれらのコントロールを拡張していく予定です。

これは、プライベートで安全な体験を提供するために、関連する広告やマネタイズを犠牲にする必要がないという未来を示しています。

ファーストパーティとの関係が重要

ブランドがビジネスを成功させるためには、お客様と強い関係を築くことが常に重要ですが、プライバシーファーストの世界では、これがさらに重要になります。私たちは、パートナー企業が自社の顧客と直接つながるファーストパーティ・リレーションシップを、広告プラットフォーム上で引き続きサポートしていきます。また、消費者と、消費者が関わるブランドやパブリッシャーとの間の直接的な関係を構築するソリューションへのサポートも強化していきます。

誰もがアクセスできるオープンなインターネットを維持するためには、私たち全員がプライバシー保護に努める必要があります。私たちは、人々が自分のプライバシーと選択が尊重されていることを確信しながら、幅広い広告付きコンテンツにアクセスできる、活気に満ちたオープンなエコシステムを維持することに引き続き尽力します。 今後、業界の他の方々と協力して進めていきたいと思います」と述べています。

杓谷 匠杓谷 匠

1984年生まれ。2008年に新卒でGoogleに入社して以来、一貫して運用型広告の世界に従事。2010年にスタートアップに参画するも、川原で膝を抱える日々を経験。その後、Tripadvisor、Google、ATARAを経て、2019年に英国に籍を置く世界最大級のGMPパートナーJellyfishの日本法人の立ち上げに参画。

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